CHALLENGE PLAZA

人を想うことから始まる。 プラザクリエイトで見つけた、デザインの本質。

パレットプラザのデザインを広く手がけ、社内でも頼りにされている稲垣。重要な役割を担い多忙を極める中でも、真摯にデザインに向き合う姿が印象的です。そんな稲垣にも、駆け出し時代というものがあったとか。これまでのキャリアや、主に手がけている年賀状制作の裏側を伺いました。

稲垣 朋弘(いながき ともひろ)
愛知県出身。デザイン専門学校、紙什器やPOPの企画会社を経て、プラザクリエイトへ入社。現在はイメージング事業部でデザイナーを務める。年賀状やパレットプラザで展開している製品、販促ツール、今期からは「Digipri(デジプリ)」のデザインも手掛けるようになり、デザイン全般のアートディレクションを担当。

やりたい事をやりとげるまで、地元に帰るつもりはない

プラザクリエイトには2015年に入社しました。はじめはデザイナーのアシスタント業務からスタートし、社員登用を経て6年間勤めています。現在は年賀状をはじめとする製品や販促ツールのデザイン、今期よりオンラインプリントサービス「Digipri」のデザインも関わるなど、パレットプラザ全般のアートディレクションを担当しています。

20代半ばまでは地元・愛知で、デザインとは全く関係のない仕事をしていました。でも、昔から絵を描いたりモノ作りが好きだったので、幼いころからデザインを仕事にしたいとの夢があって。高校を中退し、それでも諦め切れなかったため、20代半ばでデザインの専門学校に入学したんです。卒業後は勢いで上京したものの、すぐにはぴったりな仕事に巡り会えませんでした。そして就職浪人中に偶然出会ったのが、近所の紙什器やPOPの企画をしている会社のデザイナー枠でした。

一人目のデザイナーとして採用されたその会社には、先輩がいませんでした。実務経験がないのにもかかわらず、自分のデザインの是非をレビューしてもらうことができない状況では成長に限度があると考え、2年勤めたのちに転職を決意しました。デザインのスキルアップがしたい。もっと広い世界のデザインを知りたい。そう思って出会ったのが、プラザクリエイトのデザイナー枠だったのです。

振り返れば、あの頃は絶対にやりとげるという強い気持ちだけで進んでいました。自ら決意したデザイナーの道。応援をしてくれる親には「とことんやってくる」と宣言をしていたこともあって、簡単に尻尾を巻いて逃げるわけにもいかなかったんです。実は、私の親もデザイナーを志し、あきらめた過去があって。自分の夢を叶えることが、親孝行になる。だからこそ、やりぬきたいと思っていました。いろいろ学んで環境も変わっていった今でも、強い想いをもって突き進む姿勢はブレていないのかもしれません。

作業者から企画者へ、シフトした視点

プラザクリエイトで働き始めてから、デザインの基礎を叩き込んでいただきました。初めの1年は作業的なアシスタント業務が多かったですが、教えてくれる先輩がいることはとてもありがたかったですね。

入社翌年からは年賀状の担当に配属されました。先輩デザイナーに企画から校了までの流れを教わりながら、本格的に担当できるよう訓練です。並行して、年賀状の外注デザインの校正を任されるようになりました。「ここをこういう風に修正してください」と指示を出す役割なのですが、何を修正すればいいのか、当時は私自身の中にも正解がなくて。デザインの出し戻しを通してさまざまな人から指摘を受け、かなり揉まれた時期を過ごしました。

デザイナーとはなんぞやをひたすらに学ぶ3年が過ぎた頃、業務にも慣れ、自分自身の視点が少しずつ変化していきました。きっかけは、企画会議に参加しはじめたことです。「何がつくりたいのか」をしっかり確認した上でデザインをしたいと考え、より深いところまで情報を取りに行くようにしました。会議にでることで、何をつくるのか、なぜそれをつくるのか、だれのためにつくるのか? を自分なりに落とし込み、自分本位のデザインではなく、「手に取る人ががどう感じるのか」を考えるようになったんです。もちろん、それをすぐにデザインに反映できたわけではありませんが、徐々にものづくりの本質に近づいていったように想います。

企画会議に出るようになったその年、年賀状デザインの中で売上が低迷してきていたカテゴリへのテコ入れを提案したことを覚えています。パレットプラザの年賀状デザインは、毎年、昨年の総括を経て、次期課題の抽出とテーマの設定からスタートします。骨子を組みつつカタログの台割や構成を考えながら、どういう企画を用意するか、なにを今年の目玉にするのか、話していくんです。

当時、若者をターゲットにした「ハピネス」というページがあったのですが、他のページとのデザインの差があまり明確になっておらず、ユーザーは低価格帯のデザインのほうへ流れるばかりでした。そこで、「男性から見るかっこいいとは」をテーマにリブランディングすることを発案したのです。

特にそれまでと変えた行動は、とにかく周りの意見を聞きまわったことでした。さまざまな人の視点を理解し、それをデザインに反映したところ、このカテゴリの売上は伸び、売上の単価アップに貢献することができました。デザイナーとは、自分のつくりたいものをつくるのでは成り立たないこと、周囲の要望を形にすることは当たり前で、さらにその先まで考え、提案できるかが大切なんだと実感しました。

人の3倍調べ、道を切り開いてきた

会議で自分から提案を持ちかけるのは、正直、楽なことではありません。デザイナーとしての歴は決して長くないですから、わからないことだらけです。それでも、より良いものを作りたいと願うなら、意見を出さなければならない局面はあります。そんな時、私はとにかく調べることにしています。

次に担当する業務がわかったら、実働に先駆けて自主勉強。私の場合、年賀のプロダクトデザイン以外のデザインはほぼ経験がないので、チラシなどの販促ツールの仕事を任される事になった時は、かなり調べてから臨みました。調べる内容は、色やレイアウトの根拠、なぜそうするのか、どのようにしたら効果的なのか、パターンは、ターゲットは、実例は…など、マーケティング的な視点でした。いわゆるデザインの基礎です。感覚的な下調べよりは、理論を学んでいることの方が多い感覚でした。

今は自宅にいながら世界の調べ物ができる時代。ほしい情報を得るため、検索ワードもかなり工夫しながら調べ物してました。一人で連想ゲームをしながら、一つのテーマに対して5~10以上のワード組み合わせて。そこで拾った情報を必ず整理し、不足があればまた探しにいく……。そんな作業を繰り返し、自分のものにしていきました。人より一足遅く目指したデザイナー職なので、人より上にいくためにはいかに的確な調べ物ができるか、調べた結果をどれだけ身につけることができるかがポイントになると思っています。

また、業務とはまったく関係ないのですが、送別会がきっかけで動画制作をするようになりました。送別会の旗振り役を担ってくれた人は、人を喜ばすことが大好きで送別動画を作っていて。それを見て感動を覚えた私は、動画制作に興味を持ち始めました。

販促ツールと同じように、動画制作についても経験はゼロ。それでもやってみたいという気持ちで、とにかく通常の3倍は調べたのではないでしょうか。動画制作に必要なスキルから実例、使用する環境はどんなものがいいのかまで、とにかくリサーチ。調べることで理解を深め、それを実行することでスキルにしてきました。今ではその動画制作が実務でも活かされ、実際に制作した動画が店頭で流れております。

ぬくもりを持ち歩く、「お守り年賀状」誕生秘話

普段の仕事で意識しているのは、デザインの先には最終的に手に取るユーザーの笑顔があるということ。相手が喜ぶためには、何が必要なんだろう? という思考が欠かせないということです。

たとえば年賀状は、人が人を想ってこそ、やりとりがスタートします。どうやったら送り手の想いが相手に届くだろうか? どうしたら年賀状を受け取った方が笑顔になるだろうか?と十分に想像することが、よりよいデザインを導くための過程に不可欠なんです。

とある自身の出来事がきっかけで生まれたのが、今年スタートした「お守り年賀状」でした。2020年の年末は、感染症の影響もあって実家に帰ることができなかったのですが、親が体調を崩していて。実際にお守りを贈ったのです。

お守りは素敵な贈り物ですが、場合によって神社まで買いに行くのは少々大袈裟かもしれません。もっと手軽に、ちょうど年賀状のような感覚で想いを伝えられたらいいのに……と考え、お守りと年賀状を融合することにしました。折り畳めば財布にしまえるサイズにし、一言メッセージをかけるよう設計しています。手書きメッセージ入りのお守りは、オンラインのやりとりにはないぬくもりを感じることができますよね。

想いを伝えるというのは、きっかけがないと動きづらいこともあります。なんとなく年賀状を贈るのではなく、何かを贈りたい時に年賀状を使って欲しい。年賀状が誰かへ感謝や愛情を伝えるための風習であり続けてほしい。そして、最終的に受け取った人が笑顔になれば嬉しい。そんな風に考えながら、年賀状をつくっています。

デザインとは、人を思いやる気持ちからはじまる

デザインの仕事を続ける中で学んだのは、デザインとはイラストを描いたりチラシをつくったりすることではなく、人を想うことから始まり、その人の想いを設計することだということ。そして、大切にしたいのは、想いを形にするためには、表現に限度や限界を作りたくないということです。

だからこそ、その想いを届ける手法を増やしたい。プロダクトやPOP、動画制作など、さまざまなメディアを通じて表現していけるよう、勉強に励んでいきます。今後も、だれが誰に何を伝えたいのか、どんな想いを届けたいのか。それを明確にした上で、「想い」を大切にデザインをしていきます。

やりたい事を心から楽しむために

この取材を引き受けたのも、私のキャリアが誰かの参考になればいいなと考えたから。駆け出しのデザイナーは、どうやってスキルをあげていくべきか、今やっていることが正しいのか、手探りで捉えていかなくてはならないことも多いと思います。

私自身も伸び悩む時期があり、原因は自分の課題を自覚できていなかったことでした。デザイナーを目指していた当時、おしゃれでかっこいいデザインを作れればそれでいいと思っていたんです。見た目にこだわって、本質を捉えられていませんでした。経験を積む中で、私にとってのデザインの本質は、モノを受け取ったユーザーを笑顔にすることだと気づくことができて。そのとき、デザイナーとしてのスタートラインに立てた気がしました。
後輩たちにも仕事を楽しいと思ってもらえるよう、自分のできることをしていきたいです。

今回は「チャレンジプラザ」の取材としてお話しましたが、実は自分ではあまり挑戦という意識はないんです。どちらかというと、やりたいことをやり続けている状態。それはきっと、自分の目指す先が明確に見えていて、そこへの道のりと目の前の業務を紐付けて考えることができているからなのだと思います。

挑戦することを怖いとか、億劫に感じている方は、自分のやりたいことを要素分解してみるとよいかと思います。目の前の業務が自分のやりたいことへ通ずる道なのだと自覚できたとき、仕事はますます面白くなります!

【編集後記:広報室より】
年賀状企画や販促ツール等、パレットプラザ全体のアートディレクションを担っている稲垣さん。「お守り年賀状」は、ご自身の体験がきっかけだったというエピソードを伺い、心があたたかくなりました。日常業務の中では、自分が楽しいなと思えるものや少し苦手だなと感じるものなど様々です。どんな業務でも、自分の目指す方向と結び付けて、自ら面白くしていこうという気持ちが大切なのだなと改めて感じた取材でした。これからも、だれかの心を温かく、笑顔にさせるようなデザインを楽しみにしています!

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